カーボンニュートラル(CN)やデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みを紹介する「北海道のCNとDXの現況」をテーマとした。北海道経済連合会 食クラスターグループ 拡大版「食品企業会議」に参加し4名の講師よりご講演を頂いてきました。
第1部は、「北海道のCNの現況と取組み事例」として、
北海道環境生活部ゼロカーボン推進局長 山田 哲史 氏より、北海道のゼロカーボンの施策の内容と方向性について講演を頂きました。江別市での閑居管理計画でCNの関する計画を取りまとめておりますが、政府も北海道もともに単なる環境施策ではなく、CNを活かした経済的な側面がその施策には強くあり、新しい地域経済の構築の視点があることに改めて江別の施策の方向性を考えなければならないと感じるものでありました。
(株)アミノアップ 代表取締役社長 北舘 健太郎 氏より、自社のゼロカーボンに関する取り組みをお聞かせ頂き、40項目余にわたるCNに向けた取り組みを進めている等、民間企業の先駆性に感心するところでもありました。さらに先日行った美唄自然エネルギー研究会の事例としてあった洞爺湖サミットプレスセンターの雪冷熱のシステムを自社施設に活用しているとの話もあり、やはり雪エネルギーを活用できる地域の強みを活かすことの必要性を強く感じたところです。
第2部 「北海道のDXの現況と取組み事例」
NTTアドバンステクノロジ(株)北海道支店長 本多 康幸 様より、自治体DX
の現状と目指すべき姿のついての示唆あるご講演を頂きました。本田氏は、総務省地域情報化アドバイザーとしてもご活躍です。デジタル化ではなく、デジタルトランスフォーメーションであること、これは江別市でも理解しているか疑問を感じ、先の一般質問を行ったところですが、先進事例はやはり、内容を理解した首長のリーダーシップが最も大切なことであり、DX化に係る意識の共有が必要であるとのことで、まさに一般質問で指摘した内容でもありました。
地元の江別市の(株)Kalm角山 代表取締役兼CEO 川口谷 仁 氏からは、持続可能な農業の構築として、日本の農畜産業の時代による変遷や現在の課題、今後の予測を踏まえたなかでカーム角山の進めている事業について説明を頂きました。以前も現地でお話を聞く機会もありましたが、その時よりもさらに進んだシステムが構築されておりました。畜産を行うなかで出る廃棄物を、ある意味資源としての再活用を進めている、さらには近隣で出る廃棄物さえも事業に活かす姿には、さらに期待が高まるものでした。
一方で、事業による排出物は産業廃棄物とされることで、法的な規制がかかることより、再利用を困難にすることやコストが上がることもあり、カーボンニュートラルの取り組みに課題を生じさせているとの話は、目からうろこでもありました。
国→北海道→江別市 と政策の流れがあります。同時に予算措置の流れも同様です。
江別市だけでの説明ではわかりきれぬことを如何に学ぶか、それを江別にどのように活かすか、問われていることを、改めて自覚できた講演でした。